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セミナーは逆算で発想する。
顧客獲得型セミナーには集客から顧客化までが一連の流れを作ることが、とっても大切なポイントになります。この流れがあるから、セミナーを通じて一度に複数人の優良な見込み客と信頼関係を築き上げることができるんです。
しかもセミナーで築き上げたこの信頼関係が、その後の商品購入や顧客獲得に大きな影響を与えることになるわけですから、この流れがとても大切。
この流れのことを、僕たち仕組み(システム)って呼ぶんですけど、では、この美しい流れをキープするためのコツは、何なんでしょうか?
それは、逆算をして仕組みを作るってことなんです。
つまり、集客するときには、既にゴールの顧客化まで先が見えている状態にしておくんです。ではそのために、あなたがするべきことは何かということで、顧客獲得できるセミナーを作る5つのポイントをお伝えします。
1.顧客にしたい理想のお客さんを決める。
高確率で顧客化していくためには、まず、理想のお客さんを決めることが大切なんです。別の言い方をすれば、あなたが最も得意とする顧客層です。
今まで仕事をしてきた中で、理想的なお客さんが具体的にいれば、その人を理想のお客さんとして定義付けてもいいですね。もしかしたら過去の自分が理想の顧客像かもしれません。
例えば次のような項目であなたの理想のお客さんをイメージしてみるといいでしょう。
個人が対象の場合なら
・年齢
・性別
・家族構成
・地域
・所得
・趣味趣向
・ライフスタイル
・タイミング
(出産・入学・結婚・退職・法改正・税制改正・ボーナスなど)
法人が対象の場合
・業種
・役職
・地域
・売上げ規模
・タイミング(開業・決算・法改正・税制改正など)
などです。
例えばFPのマネーセミナーの場合ならということで、理想のお客さんを考えるなら。
集める対象は個人です。
年齢は30代。既婚者。集客のメインは女性ですが、当然ご主人が同伴できるようにします。子供は未就学児一人で教育費やマイホームの取得に関心があり、運用や保険に必要性を感じている。セミナー後の個別相談は、来店してもらいたいので、居住地は僕のオフィスから1時間以内。世帯所得で500万円~800万円。
これが理想のお客さんです。
この理想のお客さんが僕のセミナーを受講すると、高確率で僕の顧客になってもらえるようなセミナーの流れを作りました。
2.そのお客さんが抱える問題点と解決策を用意する。
理想のお客さんが分かれば、彼らが抱えるお困りごとを明確に把握することができるようになります。相手のお困りごと、つまりニーズが分からなければ、どんな提案をしたらいいのかが分からないわけです。
例えば、経営者なら資金繰りかもしれないし、個人起業家なら見込み客の見つけ方なのかもしれないし。このように理想とする見込み顧客のお困りごとで、しかもそれが強ければ強いほど、あなたの提案にyesと言ってくれやすくなるわけです。
そして、問題点が明らかになったのであれば、その問題を解決するのにベストマッチする解決策を用意すればいいわけです。これがあなたが提供する商品やサービスになるわけです。だから顧客インタビューやアンケートなど市場調査などをして、理想とする顧客に最適な商品サービスを開発して提供するわけです。
ただ、実際は、お客さんに合わせて商品サービスを生み出しいくことは、最初は難しいかもしれないので、あなたが既に持っている商品やサービスが解決策としてベストマッチするお客さんは誰なのかって発想した方がいいかもしれないです。
3.お客さんの疑問や不安と契約を決心するための要素を考える。
「売り込み臭」を消して、あなたのステータスを上げたいなら、絶対やらなければならないことがあるんです。それが、【お客さんの心の中の4つの質問に答えてあげる】ってことなんです。
その4つの質問とは、
質問1「あなたは何を売ろうとしているの?」
質問2「それは私に何の得があるの?」
質問3「それって、おいくらするの?」
質問4「そもそも、あなたは信用できるの?」
いいですか、たったこれだけですよ。
あなたは、この4つの質問に対して、どれだけ明確にお客さんに答えることができていますか?答えたつもりになっているだけで、ちゃんとお客さんに伝わっていますか?
ところが実際には、「1つの質問の答え」を除いてほとんどの場合はその答えがお客さんには伝わっていないんですよね。要は情報量不足なんですよ。
では、その「1つの質問の答え」は一体何なんでしょうか?
それは何かというと・・・
【 価格 】
です。
価格だけはバッチリお客さんに伝わっていますよ。ただ残念ながら、それ以外の答えは不十分にしか伝わっていない場合が殆んどだということです。お客さんは情報不足なんです。
情報量不足なんて言われても、あなたはピンとこないかもしれませんね。世の中は情報で溢れているわけだし、インターネットで好きなだけ調べることもできるわけですから。それなのにどうして情報不足なのか?
それは、判断するために必要なこの4つの質問に直接答えてくれるような情報が不足しているってことです。もし、あなたのビジネスが値段で比較されてしまっているようであれば要注意ですよ。
この4つの質問に対する答えを上手に教えてあげると、あなたは「先生」として見込み客と信頼関係を築くことができますからね。
だから、まずは、あなたが選ばれる理由を、「価格」以外で考えなければならないんです。そして、その際のポイントは、お客さんの心の中の声にしっかりと耳を傾けて、ちゃんと答えてあげるってことなんです。事前に相手の疑問や不安を、先回りして解消しておいてあげるんです。
反対されてから、もしくは、疑われてから解消するんじゃないんですよ。先回りして、逆算で考えて、教えてあげておくってことなんですね。
この、【 先に教えてあげておく 】ってことが、とても重要なんだと思うんです。僕は「関係性」という観点から、いろいろなものを見ていますが、同じことでも先に言えば「信頼」を得られますが、後から伝えると「言い訳」や「説得」として受け取られてしまうんです。
僕は関係性の構築を第一に考えたんですけど、そうしたら、成果が飛躍的に高まったわけなんです。
4.3をセミナーの内容にする。
この段階までで、セミナーで伝えることは決まったと思います。しかし、重要なのはセミナーでの伝え方なんです。この伝え方の違いによって、いいアンケートが集まって終わる「情報提供型」のセミナーになるか、成約に繋がる「顧客獲得型」になるかの分かれ目です。「伝えること」が同じであったとしても、「伝え方」が異なると成果が全く異なります。

情報提供型のセミナーは、参加者が知りたいと思っているだろうことを伝えて、参加者を「納得」させようとします。でも、この「納得」って危険です。なぜなら、人は納得しても行動しないからです。この辺りが多くの人の感覚とは違うことなので、すぐには受け入れられないかもしれませんが、人は納得しても今いる安全領域に留まるだけで、その外へ出るために行動しようとはしないんです。
一方、「顧客獲得型」はゴールが違います。参加者を「行動」させようとします。参加者が知りたいだろうことよりも、参加者の行動を阻害する要因を排除するような内容を伝えます。しかも、説明や説得するよりも、感情に訴えたり疑似体験ができるような伝え方をすることで、今いる安全領域から一歩踏み出してもらう工夫をします。このあたりの伝え方は、別途違う記事で紹介するので参照してください。
5.理想のお客さんが望む、個別相談へのフックを考える。
ここで重要なこと言います。セミナーはあくまでも、その後に続く個別相談へのステップであることを忘れちゃダメなんです。つまり、そのセミナーで話したことが、その後の個別相談で布石として効果を発揮しないと意味がないんですよ。
これを「フックを掛ける」と言います。
あなたが望むゴールへ参加者を引っ張って行く仕掛けですよ。ダメなセミナーは、参加者にきっちりフックが掛かっていないんですよ。だから、参加者は個別相談を希望しないんですね。また、たとえ、個別相談を希望したとしても、フックが掛かっていないとあなたの顧客にはならないんです。
ちなみに、個別相談を希望した参加者に、フックがかかているかどうかを見極める1つのポイントがあるんです。それは、個別相談にかかる時間です。フックが掛かっていないお客さんほど、相談にかかる時間はどんどん長くなりますよ。
セミナーで話したことが、その後の個別相談で布石として効果を発揮してないわけです。セミナーの内容で教育不十分だから個別相談中に再度顧客教育をやり直すことになる。だからどんどん時間が長くなって、その結果、契約も決まりません。失敗ですよね。
いいですか、個別相談の時にわざわざ説明や説得しなくて済むように、セミナーをやるんですからね。個別相談のやり方については、また別の機会にお話しするとして、話をコンテンツ作りに戻しますよ。
では、フックが掛かるコンテンツ作りの発想法をお伝えしましょう。セミナーコンテンツを考えるなら、多くの受講者が共通して抱えている潜在的なニーズや問題点をクローズアップして話を組み立てていくのがいいでしょう。
プロであるあなたは既に知っているけれど、参加者はまだ気づいていないような新たな価値基準を教えるのです。
【 新たな価値基準を教える 】
この新たな価値基準を教えることで、あなたは「先生」としての立場を築くことになるはずです。そしてゴールは、その判断基準に照らし合わせてみて、参加者自身の場合には問題があるのかどうかを、個別相談で明らかにしませんかっていう方向性で話しを締めくくるわけです。
【問題点を明らかにしませんか?】
ここで大事なのは、話を説明して納得してもらうことではありません。話を聞かせて、良くも悪くもインパクトを参加者に与えて、「今すぐ何かしらの行動を起こさなくっちゃ!」って思ってもらうことなんですよ。
このフックをセミナーの内容に織り込んで、意識して話しをするんですね。テレビを観ていると、視聴者にチャンネルを変えさせずに番組を最後まで観てもらうためのフックをよく見かけます。
例えば、「衝撃の映像はCMのすぐあと!」とか、「素敵なプレゼントは番組の最後にお知らせ!」とか、「まだまだ番組は続きます!」とか、「次週、あの超大物ゲストが生出演!」とか、「遂にUFOと遭遇!?」とか、あげればきりがありません。
あなたも、セミナー最中にいくつものフックを用意して下さい。そして、途中で参加者を飽きさせずに最後の個別相談の申込みまで引っ張っていきましょう。
ということで、
以上5つのポイントでした。
これらを考え仕組みにすれば、セミナーに参加したお客さんは、申し込んだ時から契約に至るまで、まるでベルトコンベアーで運ばれていくようにスムーズにあなたの顧客になってくれるんです。売り込もうと力まなくても、お客さんの方から「お願いします」って言われて顧客獲得できると思います。